こんにちは!
静岡県・浜松市東区上西町にあります
きもの専門店「和福屋」です♪
着物でお食事をする時に、汚れたらどうしよう?と悩む方も多いはず・・・
お食事の際の対策や工夫、そして万が一の場合の対処法などをまとめました!
皆さまが楽しくお食事ができるよう、少しでもお力になれたら幸いです✨
・「着物」で「食事」をする時、汚しやすい場所
・汚さないための所作と対策
・着物を着ている時のナプキンの使い方
・袖を汚さないための物を取る時の所作
・受け皿として懐紙(かいし)を使う
・汚れ防止のための便利グッズ
・クリップ系
・エプロン系
・汚れても絶対にしてはいけないこと |
お客様からの『お出かけ時の相談』の中でも多いのが、やはり食事について。
「慣れていないから、知らぬ間にどこかでひっかけて零しそう…」
「汚してしまったらどうしたらいいの?」
年間200件以上の着物のお手入れを承っている和福屋が見る、
食事の時の汚れで多いのが
「袖・衿元・前身頃(ひざ辺り)」の主に3か所です。
つまり、この部分の対策を知っていればほとんどの問題はクリアしたも同然!
そのための対策と所作については、次の項目へ。
汚さないための所作と対策
例えば和食であれば料亭だったり、海外のお料理を提供するレストランだったり。
それぞれに基本の食事マナーがあります。
和食の場合は、
そのほとんどをお箸でいただきますので、器を持ち替える時は箸置きに置くのがマナーです。
遠い位置にある器の物をいただこうとする際に、
お箸で器を寄せたり(寄せ箸)、お箸を持ったまま器を持ったり(持ち箸)するのはマナー違反です。
レストランであれば、
きれいに並べられたスプーンやフォークは外側から順番に使うのがマナーです。
お料理は一口サイズにしてから口に運んでいただくので、
日本食のように器を持ち上げるのは基本的にマナー違反です。
これらは着物に限らず、着ているものを汚さないための基本のマナーともいえるでしょう。
こちらを踏まえて、着物の場合にはどういった注意が必要なのか見ていきましょう。
ナプキンの用意がある場合は、膝にかける用として使うのが一般的です。
・膝にかける際には半分にたたんで、その折り目が自分側になるように置く。
・軽くて落ちてしまう場合は、帯や帯締めに軽く挟む。
・衿や胸元の汚れが気になる場合は、衿に挟んで使うこともできる。
・口を拭くときは、端を持ち上げて中面を使う。
・途中で席を離れる場合は、軽くたたんで椅子に置く。
ナプキンがない場合もありますので、『代用が可能な大きめのハンカチ』を用意しておくと安心ですね。
袖を汚さないための物を取る時の所作
着物と洋服の違いとして大きいこの長い袖が、慣れない原因の1つかもしれません。
ここで絶対にNGな行為は袖をまくること。
汚したり引っかかったりしないようにという配慮のためとは言え、肌を見せるのはNGです。
では袖を汚さないように物を取るには?
例えば少し遠くのものを取る時は『片手を伸ばし、その反対の手で伸ばした方の袖をおさえましょう。』
これは食事時に限らず、美しくあるための着物の所作です。
ここで改めて和食のルールを思い返してみます。
【お箸を持ったまま器を持ったり(持ち箸)するのはマナー違反】
とあるように、器を持つ・持ち変える際はお箸を置くことになっています。
そのように丁寧な所作を心がければ自然と汚れを防ぐことにもつながります。
またレストランでも同じであり、カトラリー(スプーンやフォーク)を取る際に袖をおさえることを忘れずに注意すれば、袖を汚してしまうこともなくなります。
お箸の使い方に加えて、反対の手をお皿のように添えて食べる行為(手皿)も実はマナー違反です。
そんな時には受け皿として懐紙(かいし)を使うと良いでしょう。また使った懐紙は持ち帰るのがマナーですので、持ち帰るための袋も用意しておきましょう。
また、ちょっとした汚れを拭き取るのにも使えますので持っていて損はないですね。
代用品としておしぼりを使うという方もいるかもしれませんが、あくまで手を拭くために用意した物であるため、出来る限り懐紙を使うようにしましょう。
汚れ防止の便利グッズとして1番簡単なのは、着物クリップを使ってハンカチを衿元に留める方法です。
様々な柄があるので、雰囲気に合うオシャレな物や可愛らしい物を選ぶといいですね。
付ける際には、引っ張らずに軽く挟むようにしましょう。
洗濯用のクリップなら軽いからといって使うと跡が付きますし、
見た目も残念なので絶対にNGです。
着物が汚れないように美しく保つための対策なのに、
そのせいでその上品さを損なってしまっては意味がないですよね。
《ゴム付きクリップ》は、写真のようにゴムの部分を首にかけ後ろで長さ調節し、クリップでハンカチを固定します。
上で紹介したクリップのように衿元が崩れないのでオススメ♪
また、着物でお手洗いに行ったりちょっとした作業をする際には、袖の部分をクリップで留めてお太鼓に通せば、袖が濡れたり汚れたりするのを防いでくれる優れものです(・∀・)b
色や柄もいくつかるので、オシャレにも使えるかさばらない便利グッズです!
《きものエプロン》は、着物専用に作られたエプロンです。
広げると衿元から膝上まですべてをカバーしてくれます。
コンパクトサイズにたたんで持ち運べて、色柄も選べるので、オシャレアイテムとしても使えますね♪
使い方はとっても簡単!
衿の部分には硬めの板が入っているので、V字になった衿元に差し込むだけです。
同じく腰当たりに出ている紐の部分も、先端に入った硬い板の部分を帯締めに差し込んで完成です!
《高機能エプロン Table With》は、薄い生地でプリーツをあしらったおしゃれエプロンです。
着物の際にも全体を覆うことが出来る構造になっており、使いやすいスナップボタンは着物に引っかかる心配もなく簡単に留められます。
洋服の時にはストールとしてもお楽しみいただけます(*‘∀‘)
汚れてしまった時、絶対にしてはいけないこと
【おしぼりやナプキンで汚れを擦って落とす】行為は、絶対に!やっては!いけません!!
万が一液体をこぼしたときは『軽く押さえる様にして水分を取り擦らないように』してください。
どんなに気を付けていても、汚れてしまうことはもちろんあります。
私自身、気を付けていたつもりが袖をオリーブの入った小皿にボチャンとつけてしまった経験が…。
普段はお客様にしつこいくらいに言う自分でさえ、焦ってつい拭いてしまいそうになったので、本当に気を付けてください!!
では、なぜこんなにもいけないのか?
お客様がお持ちになったお着物の中にも数えきれないほど事例がありますが、そのどれもが100%完全には戻らなくなってしまうからです。
その理由は絹の性質にあり、絹は湿った状態で擦ってしまうとスレ(毛羽立ち)ができてしまいます。
スレ修正は薬品で毛羽立ちを寝かせて、色掛修正をしますが、修正料金がかかるうえ毛羽立ちは完全には直せません。そのため、万が一液体をこぼしたときは『軽く押さえる様にして水分を取り擦らないように』してください。
よくあるのが「擦ったら白くなってしまったので直してほしい」という相談ですが、
色が抜けて白くなったのではなく、繊維が毛羽立って白く見えている状態ですので修正は出来てもまた『再発の可能性』があるため100%元には戻らない、と私たちは捉えています。
そしてもちろん、お出かけされたらお手入れは必須です!
特に見えない汚れにはご注意を!!
着物や着付けに使った小物をしまう前にぜひこちらも参考にしてください↓ ↓ ↓
・
自宅で出来る小物のお手入れ
・小物のお手入れ・保管方法
・
やってはいけないお手入れ
和福屋では着物コーディネーターが一人一人に合わせたご案内を致します。
着物に関するお問い合わせやご相談がありましたら、お気軽にお声掛けください!!
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