きものお手入れでご相談の多い「しみ抜き」と「染め替え」
今回の豆知識では、お客様のおきものの加工実例をご紹介しながらしみ抜き・染め替えのご説明をします(^^)
1 しみ抜き・黄変取り
きものをご着用した後に、「こんなところにシミが…」という経験はありませんか。
お洋服でも毎日お洗濯するように、着物のご着用したら必ず汚れます。
そこで、「丸洗い」や「しみ抜き」などのお手入れが必要となります。
きものや柄の中にできてしまったしみ・汚れの加工は「しみ抜き」と「黄変取り」という加工があります。
「しみ抜き」とは着物に
ついて間もないしみ・汚れを落とす方法です。
ついて間もないとはおおむね半年から1年以内の汚れを指します。
ファンデーションの油汚れ、飲食物のしみ、皮脂汚れ、汗じみ、床や空気中のほこりなどでついてしまった汚れをドライクリーニングで落とします。
「黄変取り」とは時間がたってしまったしみ・汚れを落とす方法です。
きものについてしまたたしみ・汚れは放置しておくと酸化して「黄変」という状態になってしまいます。
「黄変」になってしまったしみ・汚れは洗剤や薬品で落とすことはできません。漂白脱色・色掛けといった加工で
直すことが必要となります。
ご相談の多くの場合は汚れ付着から時間も経過し、「黄変」になっている場合が多いです。
「黄変取り」の加工とは別に「色掛け」という工芸修正でもしみ汚れ・黄変を目立たなくすることができます。
※加工例 写真②
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赤い地色にぼかしの入ったお祝い着。
白ぼかしのところに黄変が出来てしまいなした。
《加工》
工芸修正
白ぼかしのところに金箔をかけることで
黄変が目立たなくなりより華やかな印象になりました。
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金箔がふんだんに使われた訪問着。
金箔の部分が剥がれていまい、柄もそのまま浮いて
しまっている状態の箇所が数か所ありました。
湿気が原因で金箔が脆くなり、剥がれることもあります。
加工》
金箔工芸修正
金箔部分に箔をかけなおし、柄の中を整えていきました。
金箔も新しくなり、綺麗な状態になりました。 |
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着物全体に黄変がついてしまい柄の中も茶色のまだら模様になってしまったお振袖。
丸洗いをかけ全体的にお手入れをし、柄の中は顔料を使い白く重ね塗り。
地色の部分には金箔やエアブラシにて金彩を施し汚れを目立たなくなる様に柄足しをしました。
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2 染め替え
お嫁入りの時に仕立てた着物や譲り受けた着物で色が明るすぎて気になって着られないということはありませんか。
着物の色を変える「染め替え」という方法があります。
※加工例 写真①
「染め替え」とはその名の通り着物の色を染め変える加工です。
元の着物の色によっては「脱色」をしてから「染め替え」を行う場合もあります。
染め替えを行うにはまず、着物の生地が加工に耐えうるかを確認しなければなりません。
その後、一度着物を反物の状態に戻し(洗い張り)、その後色を染めなおしていきます。
ここで注意することは「
元の色より薄い色には染め替えをすることができない」ということです。
着物の生地に新たに色を染めなおすので、元の色よりも濃くなります。
染めたい色がある場合は、スタッフとよく確認しながら加工をすすめましょう。
色を染めなおした反物はもう一度仕立て直しをします。
仕立て直しは着物によって金額が変わります。
付属のもの(八掛や胴裏など)が必要かどうかにもよって、仕立て代も変わります。
ご依頼の際はその都度ご連絡しながら加工の方をすすめて参ります。
3 寸法直し
体形が変わってしまったり、頂いたもので寸法が合わない着物は寸法直しをすると着られる場合がります。
その場合は一度着物を反物の状態に戻し、洗い張りをしてから仕立て直しをします。
この時、小さく仕立て直すには問題があまりありませんが、寸法を大きくする場合は注意が必要です。
まず、生地が足りるかを確認する。
袖巾・身巾など長くする場合は、中に生地が余っていないと出来ません。
また、生地の余りがあり大きく出せる場合でも、着物の色・柄によっては焼けてしまい色が変わっている場合もあります。
その場合は、「焼け直し」という加工を施していき、元の生地と新たに中から出した箇所の色の違いが目立たないようにします。
紫や紺・黒といった濃い色はとくに焼けやすいので、一度寸法直しをする前にご確認ください。
4 加工の納期
しみ抜きや仕立て直しにはお時間がかかります。
加工の途中で、さらに追加で工程が増える場合もあります。
加工される際はご着用の予定から3~4か月程前に準備しておくと安心です。
和福屋では「きものアフターケア診断士」というきもののお手入れの専門知識を持ったスタッフがご相談・ご案内致します。
しみ抜きや染め替え・仕立て直しのご相談はぜひ和福屋へお問合せ下さい。
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